うつ病に苦しむ人への接し方を考えよう!あなたにできること

うつ病に関するデータで興味深い結果が出ております。

そう、日本は5人に1人がうつ病の疾患に悩んでいるというデータです。

2008年には100万人だった患者数が、2017年には400万人を超えており、今現在もうつ病患者は増え続けるばかり…

参照元:精神疾患のデータ

 

あなたの身近にもうつ病で苦しんでいる方はいらっしゃいませんか?

本記事では、「うつ病の人にやってはいけないこと」を中心にうつ病の人への接し方を解説いたします。うつ病患者への接し方は難しく、時に間違った接し方をしてしまうこともあります。

こちらの記事をご覧になり、うつ病に苦しむ身近な人への接し方を見つめなおすきっかけになればと思います。

 

うつ病の人に絶対にやっていけないこと

うつ病になっている方の多くは、「死」に対する思いを抱くと言われています。気持ちがネガティブになり、眠れない夜を過ごし何をしても楽しくない気持ちになり、今までできたことができなくなる人もいるのです。

そんな時、あなたならうつ病に苦しむ身近な人にどのように接しますか?

下記では、うつ病の人に絶対にやってはいけないことをお教えいたします。うつ病の疾患を持つ人に接するにあたり、参考にしてくださいね。

 

うつ病の人へのNGな接し方①励ましてはならない

精神疾患以外の病気であれば、病気で仕事を休んでいる方に「早く元気になってくださいね!」と励ましの言葉を伝えるのは、励ましになるので良いことかもしれません。

しかし、うつ病の人に励ましの言葉をかけるのはタブーとされているのです。その理由は、うつ病の人は頑張りたくても頑張れない状況に陥っており、他人からの励ましの言葉がかえって自分を追い詰めることになるからです。

今は励ましの言葉をかけるのではなく、静かに見守ってあげることが重要です。

うつ病の人へのNGな接し方②原因探しをする

うつ病になると、今までできたことができなくなります。うつ病患者があなたの身近な人である場合、身近であるからこそあなた自身もショックかもしれません。

「どうしてうつ病になったんだろう?」「うつ病の原因を取り除けば、うつ病前のようになるかもしれない」と、思うかもしれません。その気持ちはわからなくないのですが、うつ病の原因というのは実際には様々なことが関与して特定できないことがよくあります。

今はうつ病の原因をあぶり出すよりも「自分が何をしてあげられるのか」を考えましょう!

 

うつ病の人へのNGな接し方③禁句を言う

うつ病になると、気持ちがネガティブになり、人と会うことも話すこともしたくない…できれば部屋に引きこもっていたい…という気持ちになります。

うつ病の方を客観的に見た時に「怠けている」と感じてしまうこともあるかもしれません。しかし、うつ病患者は怠けているわけではないのです。今まで人には言えぬストレスを抱えに抱えた結果、うつ病を発症してしましったのです。だからこそ、これから紹介する言葉はうつ病患者の方に言わぬように心がけてください。

 

うつ病を軽く見ているかのような言葉

人から言われた言葉をネガティブに受け止めやすいのも、うつ病的な思考パターンです。なので、うつ病を軽く見ているかのような発言は控えてください。

 

・「ストレスなんて誰にでもあるんだ」

・「世の中困っている人はたくさんいる」

・「誰でも落ち込むことはある」

などの言葉は、うつ病患者に言ってはなりません。

 

感情的な言葉

うつ病を患うと欲求に対するレベルが低下してしまいます。気を遣って美味しい物を作ってあげても食べてくれない、あるいは遊びに誘ってみても断られることもあります。そんな姿を見ていて、時にはあなた自身がイライラしてしまうかもしれません…しかし、どんな時でもうつ病患者に感情的な言葉を投げるのは控えてください。

 

・「いい加減にしてよ!」

・「いつまで引きこもってるつもり!?」

・「悲劇のヒロインぶってないで、しっかりしたら?」

などの言葉は、思っていても口にしてはいけません。

 

うつ病で苦しむ人への接し方

上記では、うつ病で苦しむ人へのNGな接し方を紹介しましたが、ここからは人間関係をカテゴリー別にわけて、うつ病の方への接し方を紹介いたします。

職場にうつ病の方がいる場合の接し方

職場の同僚や仲間にうつ病患者がいる場合、心配になり色々と聞き出したくなりますよね。また、うつ病になると今までできていたことができなくなるので、仕事上のミスが増えることもあります。そこで不用意に励ましの言葉をかけてしまいたくなるかもしれませんが、そこはグッとこらえてください。


しかし、気遣いのしすぎもいいことではありません。

 

そこで今あなたができることは、「心配しているよ」という言葉を伝えてあげて、相手が話しかけてきた時には極力話を聞いてあげることです。この時に注意することは、相手の話すことに対して否定の言葉を言わないことです。親身になって話を聞くことが良いでしょう。

 

友人がうつ病である場合の接し方

友人がうつ病になった場合、今までは元気だった友人が突然人が変わったかのような姿になって、あなた自身もショックを受けるかもしれません。

そんな時に「気分転換にどこか行こうよ!」と言ってしまいたくなりますよね…しかし、うつ病の方にとって、
今までは楽しめることも苦痛に感じたり、負担になってしまうことが多いのです。

 

「行けるかわかんないけど、断れないから行く…」という状況を、うつ病患者の友人に作らせてしまうと、それが負担となり症状が悪化することも考えられます。

「元気づけたい!」その気持ちはわかりますが、今は少し距離をおいて友人の姿を見守っておくのが良いでしょう。そこで、あなたに相談をしてくることも考えられます。

友人のあなただからこそ、あなたにしかできない話をすることも考えられます。その時は、きちんと話を聞いてあげましょう。

 

恋人がうつ病である場合の接し方

恋人がうつ病である場合、「自分のせいでうつ病になったのかも…」と考えてしまうかもしれませんが、どうか自分自身を責めるようなことはしないでください。今、恋人であるあなたができることは「うつ病になった原因を追究」するのではなく、恋人を見守り支えてあげることです。

 

しかし、「なんとかしてあげたい」という気持ちから、頑張りすぎてしまうと共倒れになってしまいます。自分自身を犠牲にしない程度に、相手の辛さをわかちあうような姿勢でいてあげてください。

うつ病である恋人は、あなたの支えが何よりも心強く感じているはずです。とにかく恋人の話すことを受け止めてあげることです。その時にアドバイスなどをする必要はありません。

必要であれば、カウンセリングルームや病院なども一緒に付き添ってみましょう。

 

家族がうつ病である場合の接し方

家族の誰かがうつ病である場合、治療には家族のサポートが重要視されます。そこでついつい力が入りすぎてしまいがちですが、特別なことをしたり考える必要はありません。

今まで通りの日常生活をする中で、少しだけ言動に注意をしましょう。上記でお伝えした通り、励ましの言葉をうつ病患者に言うことはタブーです。

また、毎回病院に付き添いにいくことはしなくてもいいのですが、三度に一回くらいは病院への受診に付き添いましょう。一緒にお医者さんのお話を聞くことで、ご本人のどんな点に気をつけて、どのようにサポートするといいのか分かることがあります。その際に注意することは、あくまで「付き添い」であることを忘れないことです。ついお医者さんの前で話しすぎてしまわぬように気を付けてください。

 

うつ病はほっとくことで悪化する病気

うつ病の患者の中には、うつ病だけど放置しているという人もいらっしゃいます。自分がうつ病であるということを認めたくないため病院への受診を拒むのです。

特に働き盛りの世代では、職場における過労やプレッシャーからうつ病を発症しているのにも関わらず、病院へ行かずに放置をしてしまうそうです。

しかし、うつ病はほっとくと次第に悪化していきます。うつ病が悪化してようやく病院に行った頃には、本人もかなりしんどい状況となっており、治療に時間がかかることもあるのです。

したがって、周囲の人がうつ病のサインに気付いてあげることが重要なのです。

職場であれば仕事上のミスが多くなったり、家庭であれば食欲がないなどのサインがあらわれます。うつ病は大好物だった食べ物にも食欲がわかなくなるので、普段一緒に食卓を囲む家族にとってはわかりやすいサインかもしれません。

少しでも早い段階で周囲がサインを受け、うつ病に気付いてあげることで、悪化を防ぐことに役立ちます。

 

明日は我が身、うつ病は身近なもの

記事の冒頭でも解説しましたが、うつ病の患者数は年々増加傾向にあります。その理由として、競争社会、管理社会のなかで多くの人がストレスを感じていることが挙げられます。なので、うつ病は特別な人が発症するわけではなく、誰でもかかる可能性があるということを頭の片隅にいれておかなくてはなりません。

 

今までに感じたことのない体の不調や、気分の沈みなどを感じた時にはいち早く感じ取り、無理をせずに休息をとりましょう。また、病院への受診も視野に入れることをオススメいたします。

まとめ

本記事では「うつ病に苦しむ人への接し方を考えよう!あなたにできること」を紹介しました。

身近な人がうつ病患者であること…サポートをするべき立場であるあなたは責任感やプレッシャーなどを感じるかもしれませんね。簡単なことではないかもしれませんが、大切な人がいち早く元気を取り戻せるように、あなたが味方になってあげてくださいね。

うつ病は不治の病ではありません。時間をかけて見守って話を聞いてあげることで、完治をする病気です。

本記事が、うつ病の方への接し方を見つめなおすお役に立てれば嬉しいです。

最後までご覧になっていただきまして、ありがとうございました。